伝統を受け継ぐ多目的店舗の家具
柿の葉ずし 平宗様
奈良県にて160年の歴史を誇る柿の葉寿司の老舗「平宗」様。
平宗様の本社工場横に新たにオープンされた店舗・新施設「平宗 便利館」に家具を納めさせて頂きました。
建築設計士の方のご監修の上、細かなディティールまで打ち合わせさせて頂き、家具類は建築木部の仕上げなどと同じく、天然の塗料である「柿渋」で仕上げました。柿渋は時間の経過とともに深みのある濃い色に変化していく自然の染料です。
開放感のあるイートインスペースには形状にバラエティを持たせたテーブルと、自然の温かみを感じさせる編み座の椅子類を。大きく取られた窓のそばには、特別な生地で仕上げたホタルスツールが並んでいます。
店舗に併設された柿の葉寿司の包み体験などができる「VENRI HALL」には、空間で行われる行事などに合わせてレイアウトを簡単に変更できるよう、2種類のサイズの折り畳みのテーブル群を。
食品を扱う空間のため、テーブルトップは衛生的でメンテナンスしやすいメラミンを選んでいます。
伝統を重んじながら清涼で美しい、細部まで拘られた空間と、そこで頂く、土地の地味に溢れた至高の「奈良のごっつぉ」、柿の葉寿司。
自然の恵みに感謝しながらくつろげる素晴らしい空間に、家具を納めさせていただいたこと、これからも末長く受け継がれていく「伝統」の中に、このような形で関わらせていただいたこと、大変に光栄に感じています。
完成:2022年4月
建築設計および家具デザイン監修:藤岡建築研究室様